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よい習慣は才能を超える(ブログ)

2018-09-05 08:49:00

週末に母が緊急入院となった。早朝に今までに経験したことのない胸痛を経験したとのこと。胸が押さえつけられるような感覚、冷や汗、右腕がしびれるような感じが強かったようだ。しばらく家で寝ていて、少しよくなった気がしたところで、自分でタクシー呼んで近くの総合病院に行ったとのこと。しばらく待って、検査と診察を受けたら、今すぐ入院してくださいと言われたそうな。

 

そのあとで私に「私、入院になったよ」と連絡があった。家を飛び出し病院に行ってみると、緊急カテーテル検査は必要なさそうということだったので、どうやら完全閉塞すなわち心筋梗塞ではないだろうかなぁと思った。

説明に来た担当医から不安定狭心症ですと告げられた。ニトロに反応するらしい。ただプラークのラプチャーがあったのか、冠攣縮なのか今は鑑別がつかないので検査が必要とのことで月曜日に検査をしますとのこと。

 

母はといえば、医師の説明はそっちのけで入院の準備を何もしていないから今から荷物を取りに家に帰れるのか?とそればっかり気にしている。仕事も放ったらかしにできないので、入院はもっと後にしたいとか、そればっかり。死んだお父さんとお仕事頑張るって約束したからとか色々と理屈をこねること数分間?

医師は、ACSなので普通なら急性期は外出できませんが、私が同伴ならば入院の準備のために少しだけ帰っていいですよ、と言ってくれた。そのかわりあと20分待ってくださいと言い、少し経ってから「これをガリガリ噛んでください」とアスピリン300を母に渡した。そしてニトロを屯用に持たされた。戻ったらすぐにヘパリン点滴を始めますとのこと。妻もいたので、車を飛ばして家に帰ると、どうしても病院に戻らなきゃダメかね?と母。原因はわかった方がこの先対応方法もわかるから検査は受けた方がいいね、と言い聞かせて速やかに病院に戻ることに。

 

月曜日の午後に心カテを実施し、誘発試験でスパズムが確認でき、プラークもないですということだったので、一安心。あのキツイ検査はもう受けたくない!と母。

 

その昔、ACSの効能効果を取得するための医薬品の開発に携わっていたことがあった。今回の診断、検査のフローはまさに教科書の通りだった。あの時の経験が、一般人の母に難しい医療用語とか手術のことを説明するのに役に立った。トロン何とか(トロポニン)とかAC何とか(ACS)とか、関連性狭心症(冠攣縮性狭心症)とか言われたって普通はわからないもんね。ペースメーカーになると言って騒いでいたけど、心カテ検査中に万が一心停止が起きても大丈夫なようにペーシングリードも入れて検査していたんだけど、そんなのわかるわけないよね。しっかり造影写真には写ってた。

 

 

人間、将来なんらかの病気になるんだから、医療に関する知識を持っているって素晴らしいことだと思った。