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よい習慣は才能を超える(ブログ)

2019-11-30 09:14:00

てんかん治療薬の第一相試験で死亡例が出たニュースを見て、皆さんは何を思われましたか?

国内で実施された治験で、初めてヒトに治験薬を投与したところでした。亡くなった被験者は若い健康な男性です。

 

ニュースでは書かれないでしょうけど、基本的に動物モデルで安全性を検討し無毒性量を評価してから、その量を基にかなり低い量から投与を開始し、安全性が確認された後に、次の投与を開始するような試験デザインが一般的です。一般的に入院状態で万全を期して実施されます。

 

どの投与量の段階だったのかがわからないですし、安全性追跡の手法がどう実施計画書に定義されていたのかはわかりませんが、被験者は入院中に幻聴を訴えていたとされています。そして退院翌日に飛び降り自殺をされました。

 

厚生労働省は、「薬剤の開発を進めていた製薬企業や実施医療機関に適切な臨床試験を行うよう文書で指導することにしています」とありますが、私はこの方法で良いとは思えません。

 

治験というものに共通の問題を見つけたのですから、国内で第一相試験を実施する可能性のある製薬企業と第一相治験を実施する可能性のある全ての医療機関に注意喚起をする必要はないのでしょうか?