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よい習慣は才能を超える(ブログ)

2018-10-15 08:52:00

日本血液学会に参加しました。

 

参加者が多く、セッションが終わった後は廊下やエレベーターホールは人がごった返す。参加して一番のセッションが終わり人の流れに逆らわずにエスカレーターで12階から5階までフロア移動を試みた。そのフロアもセッション間を移動する人でいっぱいになっている。当然途中のフロアからエスカレーターに合流する集団があるので、何度か踊り場がオーバーフローしそうになる光景を見た。危険だと思ったので次からは時差で移動することにした。数分では混雑は解消されないが、今回は今まで経験したことがなかった疾患領域での調査がミッションだったので、セッションの合間にメモを整理する時間が取れて効率が良かった。これにロビー活動が加わったらとてもやりにくいだろうなぁと思った。

 

評価の主体は生存時間分析なので、循環器領域ばかりやっていたことが幸いして、情報の吸収を助けてくれた。テクニカルタームも2日いると新しい言葉はなく、飽和状態を実感した。

 

少しでも良い治療経験や研究成果を出していくためにも、リアルワールドデータでも臨床研究でも多様な治療レジメンが検討される世界を間近に感じました。

実はあまりにも生命予後が悪い(いわゆるOS: Overall survival)領域だったので、自分からずっと敬遠していたんですけど、シンポジウムでの再発と寛解を繰り返す症例を見ていたら心不全領域にとても似ていると思った。それこそシンポジウムの発表の中で腸内細菌叢の話まで出てきた時には、自分の単なる食わず嫌いだったように思った。

 

最近の開発は、幸か不幸か海外試験に乗ることばかりで、自分たちでエキスパートと協働してエンドポイント評価委員会なんてのをやることがないから、自分は本当にイベント判定やデータモニタリング委員会ばかりハンドリングする開発案件ばかり経験してきたことがラッキーだったと思った。だって臨床研究の支援に活かせるでしょ?

 

もしかして自分が頑張れる疾患領域が増えるかも。

 


2018-10-12 18:25:00

オープンイノベーションへの期待は、自前主義の限界からの脱却、すなわち既存の枠や固定観念に陥りやすい環境要因のコントロールの先にある技術革新やビジネスの成功の可能性の拡大にある。

 

自分たち以上に先に進んでいるエキスパートの知恵やアイデアを導入することによる縦への展開(更に進化させる)、横への展開する(別の技術に応用する、別の技術を取り入れる)、そして組み合わせ(既存の何かと別の何かの融合や集合技術)のようなアプローチが可能になる。何も特別なことではなく、iPhoneのようにオープンイノベーションの成果を身近に感じることができる製品は至るところにある。

 

例えば高性能の画像処理技術で内視鏡的治療でできることが増え、またコミュニケーションツールとして進化を遂げてきたIoTは今やあらゆる産業のコアテクノロジーになりつつある。

もはや異業種という見方は、この先の技術革新を考えた上では古く、テクノロジー毎にカテゴライズするという考え方が、ある意味で世界経済の中では当たり前になっているように思う。

 

 

言ってみれば、別に新しい考え方でもなんでもないんですよ。良いアイデアや技術は取り入れる。自らもまた技術革新を目指して日々頑張る!


2018-10-10 08:36:00

最近はグローバル人材という意味不明な言葉が一般化してきた。大学の授業に外部のコンサルを呼んで講義をしてもらっているところもあるらしい。私はグローバル人材という言葉が好きになれない。誤用されやすいモヤモヤ用語が増えただけだと思っている。

 

私が、海外の研究開発部門で働いていたときのエピソードであるが、彼らは自分たちがグローバルプレイヤーという自覚がほとんどない。日本企業が海外進出を考えるときは、「異文化コミュニケーションスキルが最も重要」ということを強調されることが多い。私が一緒に仕事をしていた連中は口を揃えて「専門性が最も重要」だと言う。専門家としても評価される仕組みを持っている組織が多いせいか、何も管理職になんかならなくてもエキスパートラダーを登っていけばサラリーは増えていく。好きでもないのに無理矢理にでも管理職を目指す必要はないのかもしれない。

 

多くの日本の会社にはエキスパートラダーはない。エキスパート=ピープルマネジメントができない人のような見方をされることもあるかもしれない。日本の大企業的なところではある一定の年齢になると、管理職を目指すことになる。もちろんこれが嫌な人もいるわけであるが、本人の気持ちとは裏腹に管理職を目指すことを推奨したり、もしかしたら強要している場面もあるのかもしれない。このような状況はもしかしたら人の能力を伸ばすことの障害になるかもしれないと、帰国後思うようになった。

 

グローバル人材には「異文化コミュニケーションスキルが重要」だという日本人的感覚満載で、盛んに議論しているが、海外組織の第一線で活動した経験に乏しい人達で、神格化された人材像を創り上げることに何の意味も感じない。企業を対象にアンケートをとったりしているが、そもそも英語や文化の問題ではなく、固定観念や問題すり替えのマインドの問題なのだと思う。自ら作り出した壁で自ら怪我をするといったところか。これってやっぱり?


2018-10-07 11:09:00

これから組織を作るっていう時に知っておくといいこと(原理原則のようなもの)を紹介します。

当たり前のことなのですが、どんなレベルの人でも「組織というもの自体」に腹をたててしまう方が多いので、特にマネジメントをやらないといけない方で冷静になって自分を取り戻して頂くためのちょっとしたヒントです。

 

組織作りなんていうものは仰々しく考えがちですけど、作るときのきっかけ、意気込み、気分は様々です。単なる飲み会がきっかけになることもあれば、ふとしたきっかけで知り合った仲間と作ることもありますよね。

こんな軽い感じではじめるものもあれば、必要に迫られ組織化された組織から分離して新たに作ることもありますし、別組織を一緒にするということもあるでしょう。一念発起して創業するケースもあれば、趣味が高じてのケースもあるでしょう。本格的に活動がしたくて外部からの資金を集める仕組みをかましてみたり、アイデアや夢はどんどん膨らみます。

 

基本的に組織というものは、機能しているかどうかはさておき、その組織が所属する(何らかの形で影響しあう)コミュニティのメカニズムの一部です。

コミュニティにも規模があって、ご近所さんコミュニティ、社内とか組織内もそうですし、地域のコミュニティ、特定の団体、国家レベル、視点をできる限り上げていくと地球規模の話だってあります。今や環境開発や交通網、IT、保健衛生ということになると簡単に世界規模のコミュニティとして自分たちの組織との関わりを考えることができます。必ずデカイところを目指す必要なんてありません。

そうなんです。実は組織そのものは単なる枠にしか過ぎないんです。組織は言葉を話しません。組織は感情を持ちません。組織は人が動かすものなのです。時に、組織を動かす人間は組織を代弁しているかの如く振舞います。私が職階というものは、人間としての価値や偉さではなく、本来は「役割」であるということを強調したいポイントです。

 

極端かもしれませんが、組織の問題は基本的に人間が起こしています。組織デザイン含めて完璧ではありません。人が起こす問題はヒューマンエラーだけではないんです。自分たちで作った規則、プロセス、人事システム、予算管理などなど、もれなく人が考えて作っています。外部のシステムを導入するケースも同じですです。人が作ったものを自分たちで評価して導入を決めるわけです。ユーザーフレンドリーだろうがなかろうが予算の範囲内でできるものに決めてしまったりということはよくある話です。人は完璧なものなんて作れないのです。エラーがあったら原因を究明して改善プログラムを打てばいいのです。

 

 

ですが、人間同士だとなかなか上手くいかない時があります。(続くかもしれません、思いだしたら:笑)


2018-10-06 09:20:00

9月より昭和大学の臨床薬理研究所で兼任講師を拝命いたしました。

所長の小林真一先生は、1997年の新GCP施行後の医療機関側の治験体制構築の礎を築いて来られたレジェンドです。

超強力な病院ネットワークを強みに、今後の我が国の創薬支援体制を確立すべく、私もベストを尽くしたいと思います。

 

【臨床薬理研究所へのリンク】

http://www.showa-u.ac.jp/rsch_acad/ctc/index.html